カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII (CPT II)はミトコンドリア内で、アシルカルニチンを分解する酵素で、またその分解産物からエネルギー源となるATPが産生されます。このCPT II多型の一種であるT1055G/F352Cのヘテロ型および変位型ホモ型は、重症熱中症のリスク因子とされています。健常者が有するGアレル比率(13.9%)に対して熱中症患者ではGアレルを有する比率が有意に高い(45.8%)との報告があります(J. Oda et al., Acute Medicine &Surgery, 2019)